山歩きに出かける時、前の夜から出発して車中泊ということがよくあります。こんな時、シャワールーム付きの特別な車(たとえばキャンピングカー)だったらいいな、と思うことがありませんか?
普通車では無理ムリと思っていたけど、実際にやってみると、車中泊用のシャワー自作って意外に簡単にできたので、ご紹介します。(自作というけど、工具はハサミとドライバーしか使ってませんよ)
目次
山歩きして汗べたべた、シャワーをさっと浴びたい!
山歩きをしたり、キャンプをしたりしたとき、汗ベタベタで気持ち悪いことってありますよね。近くの温泉に入りに行って、帰ってきたらもう汗ベタベタ、なんてこともあります。
楽しくバーベキューして、さあ寝ようかと思ったら、汗ベタベタ。
こんな時、せめてシャワーをさっと浴びることができたら、快適ですよね。そこで、車中泊用のシャワーを何とか自作できないか研究して、意外に簡単に実現しました!
空気ポンプ加圧式シャワーを買ってみた・・・
たまたま訪れたホームセンターのアウトドアコーナーで、次の写真のようなシャワーを見つけました。
商品名は「どこでもシャワー」。
どこでもシャワーの詳細は?
蛇腹式ポンプ
このポンプの青い本体の中に、蛇腹式の空気ポンプが内蔵されていて、レバーを押し込むことでポンピングし空気を送るようになっています。
取付けキャップとサイズ
取付部分は直径50ミリのポリタンクに対応しています(右)。でも65ミリポリタンク用に、アダプター(左)が付属しています。
シャワーヘッド
シャワーヘッドは、手元に止水バルブがついているので、水の節約ができます。また、ポンプで加圧するとき閉めておくと、早く加圧が完了します。
どこでもシャワーを使ってみて・・・
20Lポリタンクを車の荷室に乗せ、どこでもシャワーを取り付けてみました。
ヘッドの止水弁を閉じ、ポンピングを20回ほどすると、ポリタンクが圧力で少し膨らんでいるのがわかりました。そこで、ヘッドの止水弁を開くと・・。
ご覧のように、シャワーヘッドから水がシュワ―と出始めました。
水の勢いはどうか?
この写真は、シャワーヘッドを少し上向きにして、水が放出される方向を樹の根本に変えようとしている所です。でも、圧力不足で、シャワーヘッドから出た水は、すぐに落下し、樹の根本に届きません。
どこでもシャワーは「サブ」ならいいだろう。
どこでもシャワーは、圧力が弱いので、上向きに水を放出する力がありません。だから、立ち上がってシャワーを浴びようとすると、かなり勢いが減少します。
そこで結論。どこでもシャワーは「サブ」ということにして、もっとシャキッと水が出る電動シャワーを検討しました。
メインのシャワーは電動にしたい!
電動式シャワーを通販サイトで探してみた
電動式のアウトドアシャワーをネットで探すと、多くの商品が見つかります。
それぞれに共通するのは、水中に沈めるポンプ(水中ポンプ)にホースがつながり、ホースの先にシャワーヘッドがついている、という構造。
水中ポンプをポリタンクに沈め、スイッチを入れると、シャワーヘッドからシャーっと水がでるようになっているようです。
「すぐ壊れた」という口コミが多い
さっそく、ネット通販で見つけたアウトドア電動シャワーの1つを、ポチろうとして・・・
「すぐに故障した」という否定的意見がかなり多いんです。
それに、商品の説明文の日本語が変。説明書などもネットで確認できない。別の電動シャワーを調べてみたけれど、似たようなものでした。
現物をきちんと確認できないものか・・・。
ホームセンターで見つけた、意外なアイテム!
そんなとき、たまたま立ち寄ったホームセンターで、意外なアイテムを見つけました。
風呂水ポンプ
お風呂の残り水を洗濯に使って節水をするためのアイテム、「風呂水ポンプ」です。
気になるスペックですが、
- このポンプは、DC12Vで駆動可能。
- 揚程範囲2メートル(水面から2メートルの高さまで水を押し上げる力がある)
- 最大吐水量 10L/分
- ポンプ寿命400時間
ということなので、これをうまく使えば、車中泊用電動シャワーを自作できるのでは?と思いました。
車中泊用電動シャワーの自作!
電動シャワーを作るためのアイテムリスト
【1】20Lポリタンク
大きい直径のキャップがあるタイプを選びます。(ポンプをタンク内に出し入れするため)。実売価格は900円程度です。
【2】風呂水ポンプ
電源電圧が12V直流のものを選びます。この写真は「湯ポポン♪スペアポンプ BP-44」
【3】散水用スリムホースセット
スリムホースと散水ヘッドのセットで買うほうがお得です。
今回使ったのは、シャワーヘッドとホース2メートル。ホースはハサミで切って調整します。
【4】電源プラグ
車のシガライターから12V電源を引くためのプラグです。スイッチが付いていると使いやすいです。
車中泊用シャワーの自作(使った工具はハサミだけ)
アイテムが揃ったところで、いよいよ、シャワーの自作です。
自作とは言っても、使う工具はハサミだけ。スリムホースの長さを調整します。
ポンプの吐水口の内径は、スリムホースの外径とほぼ同じ。そこで、スリムホースを吐水口に差し込んで固定します。
↓差し込むだけで取付完了です。
電動シャワーを使ってみると
試しに、水を飛ばしてみると、車の屋根よりも高い位置まで水が届きました。
連続使用時間を計ると
連続して水を出すと、20Lのポリタンクの水が何分もつか測ってみました。その結果は、6分30秒。6分も使えるなら十分ですよね。
【車中泊】せめてシャワーが欲しくなったので自作してみた~まとめ~
風呂水ポンプも散水用スリムホースセットもGood!
風呂水ポンプに散水用スリムホースがぴったりはまるなんて、正直驚きました。しかしそのお陰で、私が使った工具は、ハサミだけです。
課題は、春・秋・冬の温水シャワー化!
夏場は炎天下に車を停めると、車内はかなりの高音になるから、ポリタンクの水も温かくなります。
しかし、春・秋・冬は水では冷たすぎるので、温水シャワーにならないか・・・。今後のシャワー化したいものです。
【追記】電源コードについて
質問をいただきました。
風呂ポンプと電源コードはどうやってつないだのですか?(電気の知識がないので教えて下さい)
はい、お答えします。まず、できあがりはこんな状態です。
作業の進め方
安全知識1
普通車のバッテリー電圧は12Vです。この電圧では、素手で直接触っても感電しませんので、安心して作業を進めることが可能です。
安全知識2
普通車のバッテリーは、内部抵抗が低いため、ショートさせると大電流が流れます。急激に発熱して危険です。ケーブルが焼けたり、最悪、バッテリーが破裂したりする恐れがあります。
安全のために、確実に絶縁しましょう。(ビニールテープをしっかり巻く)
手順1
ポンプの電源プラグには穴が2つ開いています。その穴に、DCケーブルの端の金属導線の部分を、奥までぎゅっと差し込みます。奥まで差し込むと、金属部分が隠れてしまいますので、ショートしません。
手順2
絶縁テープを巻きます。このとき、奥まで差し込んだDCケーブルが決して抜けないように工夫しながら巻きます。
モーターの極性について
バッテリーから取り出すDCケーブルにはプラス極とマイナス極があります。ポンプのモーターにもプラスとマイナスがあります。電源を逆につなぐと、モーターは逆回転して水を吸い上げません。
そこで、接続して試運転します。うまく水を吸い上げるなら、接続は正しいと判断します。どうしても吸い上げない場合は、接続が逆。このときは、DCケーブルをバッテリーから外した上で、絶縁テープを剥がして、差し込み方を逆にして下さい。それから絶縁テープを巻きますが、一旦はがしたテープは使用せずに、新たなテープを巻く方が粘着力が強くて安全です。
風呂水ポンプと電源プラグどうやって繋げましたか?電気の知識がないのでよかったら教えていただけませんか?
記事に追記しましたので、ご覧になって下さい!